活動実績報告


初秋の清里での渓流と森を歩く観察会[9月6日 森林観察部会]

対象: 会員及び一般市民     場所:清里キープの森     ガイド:岡野氏(会員)
 吉田山/市民の森の保全・整備〜利用・活用に繋がるモデルケースとして、「キープの森」 を観る。
 一般市民12名、会員は講師を含め9名と多くの参加者を迎え盛会でした。
スケジュール
8:30 市役所・集合→清里キープ協会到着→川俣渓谷→清泉寮・昼食・八ヶ岳ふれあいセンター見学
  →トレイルコース→やまねミュージアム見学→清里キープ協会出発→17:00 市役所・解散

ガイドの視点

次の様な方向付けをしながらのガイドをします。

森〜渓谷
@出来る限り自然の状態を残す
    山梨県の森(県有林)で、8cm以上の木は原則伐採禁止。
    ・水理、植生は、一切手を入れない。
    ・施設や構築物は、エリアを切って設置する。
A誰でも(市民)が安全に入れる
    ・誰もが利用出来る環境を保全、維持している。
B様々な体験活動や野外活動に利用出来る
    ・森の保全をテーマとした活動
    ・体験学習の場として活用
    ・環境教育や保健・保養の為の利用
    ・利用の仕方の提案は、環境教育事業部が中心的に行っている。
C野生動植物の保護活動の場として保全活動を行う
    ・天然記念物のヤマネの保護を進めている。
D市民の力で長い時間をかけてゆっくり整備する
    ・目指す姿をイメージする
E「川俣渓谷」ではダイナミックな自然をそのまま活かした楽しみの場が保全されている。

極めて安全な森から、少し冒険出来る渓谷まで、様々な環境が揃っているので一年を通して 多くの来訪者に人気のある場となっています。

施設見学
・「施設見学」では、そこにある自然の様子や季節毎の営み(生態系を含め)などが分かり易く  展示・紹介されています。
・表現方法も色々と工夫されていて、来訪者が「楽しみながら学べる」環境・情報を提供して います。
・これらは、市民の森を活動のフィールドとする各団体や個人が協力して運営する事 (知識・知恵・アイディア出し等)で可能になる事と考えています。

主催者の声

森林観察部会 部長   

 岡野氏(会員)のガイドで まず川俣渓流へ、いきなり急な下り道に鉄はしごなど現れ緊張しましたが、すぐに綺 麗な渓流に着き一休み。両岸に迫る巨岩。亭々とそびえる サワグルミの巨木、ダイモンジソウやホトトギスなど吉田山では見られない植物も現 れ観察も忙しい。

サワグルミ(沢胡桃) サワグルミ(沢胡桃)の樹皮 サワグルミ(沢胡桃)の葉、実

 しばらく渓流沿いの下りを楽しんでまた清泉寮 に戻り昼食とビジターセンターの見学。
午後はほぼ平坦な森林の散策、ここの森林は カラマツが殆ど無く、豊かな広葉樹が多いのがうらやましい。 累々と実を付けたヤマブドウやサルナシ、岡野氏の巧みなガイドで木の肌に触れ、香 りをかぎ、目をつぶって森の息吹きを感じ取る。

ヤエガワカンバ(八重皮樺) ダケカンバ(岳樺)

 ふかふかとした チップ敷きの道が足に心地良い、ところどころには道路保護のしばがきが造られてい る、都会のボランテイア団体が毎年訪れて造っているものだという、 森の中にひっそりと立つ建物、多くの企業や団体がここの森林や各種施設を研修の場 として利用していると聞く。

 広い森林を一周し次はヤマネミュウジアム へ、特別保護種のため生きたヤマネが見れないのは残念だが木の枝にぶら下がるよう にして移動する生態など興味深い習性が感じ取れた。

 広い森林敷地にあまり人手をかけず、かつ無駄な構造物を作らず自然の恵みをいっ ぱいに活用できるよう考えられた仕組みに感心させられた。

 好天にも恵まれ実り多い1日でした、参加者の皆様にも喜んでいただけたと思いま す。



 

サワグルミ(沢胡桃): クルミ科 サワグルミ属
ヤエガワカンバ(八重皮樺):カバノキ科 カバノキ属
ダケカンバ(岳樺):カバノキ科 カバノキ属

参加者の声

一般参加者   

団体行動でしたので、最後まで みんなに迷惑かけないで歩けるか心配でしたが 楽しく観察会ができ うれしかったです。 ありがとうございました。
最近 小学生の時に遠足で行った山や高原に出掛けています。
身近での 自然の事を知る機会がありましたら 又 出させてもらいたいと思います。  

集合写真

2008.9.6