アファンの森 見学会[10月21日]
対象:会員
場所:長野県飯綱山の山麓 アファンの森
参加人数:会員13名
C.W.ニコル氏が再生活動を行っているアファンの森を見学することができました。
当日はC.W.ニコル氏と共にアファンの森を育んできた松木氏の案内でアファンの森を巡りました。
松木氏の丹念な説明に目から鱗状態であっという間の2時間でした。
作業の手を止め案内してくださった松木氏、事務局田村さま ありがとうございました。
アファンの森 見学会[10月21日]
対象:会員
場所:長野県飯綱山の山麓 アファンの森
参加人数:会員13名
C.W.ニコル氏が再生活動を行っているアファンの森を見学することができました。
当日はC.W.ニコル氏と共にアファンの森を育んできた松木氏の案内でアファンの森を巡りました。
松木氏の丹念な説明に目から鱗状態であっという間の2時間でした。
作業の手を止め案内してくださった松木氏、事務局田村さま ありがとうございました。
本見学会実現の経緯
当初、本見学会は県内外森林・環境づくり観察会として一般市民も含めた観察会として企画されました。
しかし、アファンの森財団では不特定集団(一般市民に参加者を募った形の集団)の見学は認められないという意向により、清里キープの森の見学会に変更されました。
一旦、アファンの森見学は見送りになりましたが、森づくりを実践していく上でアファンの森の取り組みを是非見学したいという要望は根強く、財団にも八ヶ岳森林文化の会の活動を理解頂き、会員に限定した上で、見学会を実施する運びになりました。
見学の目的
見学により期待するメリット
アファンの森を見学し体感することにより、現在私達が行っている荒廃した森の再生事業の具体的方策を学ぶことができる。しいては茅野市の森がどうあるべきかの方向性が見えてくる可能性がある。
見聞した内容の一部を紹介します。
アファンの森づくりの基本方針 |
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5センスプロジェクト |
手を入れないブッシュ |
植えた木 |
弥生池 |
クサギ(臭木): クマツヅラ科 クサギ属 |
午前中に見学が終了したため、昼食に戸隠蕎麦を食べ、戸隠森林自然園から鏡池まで自然観察路を歩きました。鏡池は、あいにく風があり鏡のような湖面に映る景色を見ることはできませんでしたが、戸隠山、西岳が望むことができました。
西岳 |
戸隠山 |
戸隠森林自然園では広範囲でフッキソウ(富貴草)を見ました。
フッキソウ(富貴草): ツゲ科 フッキソウ属 |
学習部会 南波一郎
動植物の多様性がみごとに確保された美しい森との印象でした。やはりニコル氏、松木氏の並々なら ぬ熱意と20年に亘る努力の成果と感服しました。我らの市民の森も遠い将来を見据えて一部でも良 いから「理想の森」に仕上げるのも壮大な夢として計画する価値があるのではと感じました。練り上 げられた計画と我ら会員(市民の森を作る会含め)のたゆまぬ努力で可能性ありと思います。
森づくり部会 久保田 勉
≪アファンの森を見て≫
観て聞いて直感的な印象は「明るい、生きている森」「手づくりの森」「生物にやさしい森」でした。
森の生産機能(経済性)も考慮には入れているものの生物多様性に重きを置いた森でした。
広大な一般的な森で、このような手塩にかけた森づくりは難しいと思いますが森づくりの原点を観たような気がしました。
わが市民の森(吉田山)づくりにも参考にすべきことが多かったように思います。
参考に印象に残った(覚えている)言葉をいくつか挙げてみます。
@役に立たないようなことが楽しく面白い。
A木を知らずして(知った者がいないと)森づくりは出来ない。
Bツキワグマが棲むのは好ましい、多くの生物が棲むことの証拠。
C木の育ち難い区域(放置林、藪)も生物の棲息地。
D木の下を緑にせよ。
E秋の菌うち(しいたけ)は雪による雑菌防止と温度保持。
F徒長芯のある木、偏向枝でない木を残す。
G年輪は枝を切って数えよ。
Hクマ(淵)の有るのがクマザサ、無いのはシナノザサ
他に聞き漏らしたこと、忘れたこと多数あるが現場経験から出る言葉は重みがある。
今回系統だった話は聞いてないが今更ながら伐倒技術だけでは森づくりは出来ないと思い知らされた一日でした。
森林観察部会 矢崎恵子
≪アファンの森を見学をして≫
世の中に植物の種類がどれほどあるのか分かりませんが、そのほとんどをわたしは知りません。
でも観察会のときまずはXXと植物の名を発する、すると他の人が「それはXX」いや「それはXX」、
そして図鑑を取り出す人.。そんな無駄に見えるやり取りが私は好きだ.。案内の松木さんはアファンの森
を20年余手入れしてきた人だ.。その方が「無駄なことが楽しい!」と言う。あーそーか。
アファンの森は多様な生物が共生できる森を目指す。皆が眉をひそめる熊も喜び。.だってもともと森の住人なんだから。
ふくろうや熊が生きるには豊な生態系を有する広がりのある森が必要。でもまだ約17ヘクタールという小さな森だ。
しかしニコル氏(財団)は諦めず、少しずつ周辺の土地を買い足し、100年後の豊な森をえがいている。
現世的に見れば無駄な作業かもしれない.が今動かなければ100年後も無い。私達がかかわっている吉田山市民の森は
200ヘクタールと広く、逆にどこからどう手を入れるか系統立てて考えるには難しい。
森を作る会のおかげで着々と成果が現れていいるが、森全体をどう考えどう関わっていくか、私達は常に念頭に置き活動
していかなければならないとあらためて思った.。また、生物の多様性を考えたとき有害鳥獣といわれている動物や
貴重動植物をどう位置付けるか、私達の共通の認識も必要だと思った。具体的な森作りについても示唆をいただき有意義な
見学会になり、快く案内して下さったアファンの森スタッフのみなさんに感謝です。
学習部会 井村 悦子
なーんにも知らないではないか
森の再生のために、切らなければならない木、残さなければならない木、この木を伐るとどうなるか、この木を残すとどうなるか、
な〜んにも見えていない。私の知識など屁の屁。
森は一様ではない。それぞれの地を見極めること、それぞれ取るべき処置を導き出すこと。子育てと同じかな。
今回の経験をきっかけに、仲間と共に語り合い、我々の取り組みが、10年後、20年後に良かれという方向を探って行こう。
学習部会 井村 淳一
「アファンの森」見学感想
幼少のころ北海道の田舎で遊んだ森を思い出した。
晩秋の落ち葉の匂い、ふんわりとした林床、軟らかい木漏れ日
適当に手入れがされた森の印象である。
全てが一様に手入れされていないところが何となくいい感じ
で森の中を歩いてみて優しく感じるところだ。きっとそこに暮
らす生物達もそう感じているに違いない。
でも、それは飯綱高原の植生に適った森つくりなのだろうと
思うし、針葉樹(カラマツ)で被い尽くされた我が茅野市の森
は一体どうすれば良いのか? 間伐さえすれば良いのか?等々
森つくりには当面役にはたたないしっかりしたコンセプトが
あるべし。森を歩きながら考えさせられた1日であった。
2008.10.21