事業報告


第3回 市民の森観察会[10月7日 森林観察学習部会]

  〜秋の樹木ときのこの観察〜

秋の水車小屋

 毎年恒例の樹木の観察会を今年は秋に森の様子を楽しみながら、樹木の一年の変遷を観察します。
また、樹木ときのこの関係性や、きのこの同定なども学びます。

日  時

10月7日(日) 午前9時〜午後3時頃まで

場  所

茅野市 市民の森(吉田山)

講  師

大木 正夫さん(長野県林業大学校講師、元林業総合センター専門研究員)

参加者数

28名(内スタッフ4名)

共  催

市民の森を創る会

 毎年、恒例になっている大木先生の観察会を今年は秋に、樹木の観察に併せ、要望の多かったキノコの観察も行いました。3日まえの下見では望み薄と思われたキノコも、観察会に合わせたように発生し、観察、鑑定に大いに盛り上がりました。
 樹木の観察も疎かにすることなく、4年前に間伐したヒノキ林では、間伐後の遷移を観察しました。ヒノキの幹の周辺にはヒノキの稚樹のみが見受けられ、他の植物を抑止していること、湿気の多い区域では徳利病を発症しており、ヒノキの適地ではないことを学びました。また、中央コースでのハリギリ、アオダモ、南コースでのエゾエノキ、沢沿いの小径でイヌザクラなどを確認しました。
 観察は、樹木、草本、きのこ、シダ類など広範囲にわたり、大木先生の一つ一つ丁寧な説明を伺いました。
 お昼には、採ったキノコを鑑定して頂き、味わうのも学習のうち。美味しいキノコ汁を堪能しました。

トピック

一日のスタート
 今年も大木先生をお招きしての樹木の観察会です。

20121007観察会スタート

 先生の杖はシロザの杖。指し棒でもあり、高い枝を引きよせて観察する便利な道具です。

20121007観察風景 20121007観察風景

キノコ採りに夢中
 樹木の観察は例年は上を向いている光景が多いのだが、今回は、地面を見ている光景が多い。

20121007観察風景 20121007観察風景

 キノコを見つけると、大木先生に見ていただき、食べれる物だけ収穫します。
 あっちからも、こっちからも、大木先生に声が掛ります。

これは スギタケ 大収穫!

シロヌメリイグチの網目は特徴があります。

20121007観察風景 20121007観察風景


 池に到着すると、大鍋の準備は整い、キノコを待っていました。

大木先生に鑑定して頂いたキノコを鍋に投入。

しばし待って 完成!!

20121007観察風景 20121007観察風景

 ≪今日の収穫≫

 
ジゴボウ(ハナイグチ)ホコリタケ(若いもの)
ナラタケシロヌメリイグチ
ハツタケハタケシメジ
カサタケ スギタケ
20121007観察風景 20121007観察風景


昼食タイム

 

 写真を撮るのも忘れてキノコ汁を堪能。この大鍋を完食しました。

 

 キノコ汁でお腹が満腹になったら、駐車場まで、じっくり樹木の観察に専念できます。

20121007観察風景

 ご苦労様でした。天気もよく、キノコの出具合もよく、満足な観察会でした。

20121007観察風景


観察いろいろ

21121007サルノコシカケ 21121007ホテイシメジ 21121007スナゴケ 21121007スギゴケ
サルノコシカケ ホテイシメジ(チョコダケ) スナゴケ スギゴケ
21121007キキョウ 21121007イヌザンショウの実 21121007コナラの虫こぶ 21121007コナラの虫こぶ
リンドウ イヌザンショウの実 コナラの虫こぶ 2種


樹木の同定

ウダイカンバ

カバノキ科 カバノキ属

頂上広場中央コース入口

アオダモ

モクセイ科 トネリコ属

中央コース

ハリギリ

ウコギ科 ハリギリ属

中央コース

イタヤカエデ

カエデ科 カエデ属

水車小屋付近

エゾエノキ

ニレ科 エノキ属

南コース中程

イヌシデ

カバノキ科 クマシデ属

南コース中程

イヌザクラ

バラ科 サクラ属

沢沿いの小径内


参加者の声

一般参加 茅野市 山口晃

森林文化の会の皆様と先生、ありがとうございました。

今日は身近な市民の森で楽しい樹木観察会と茸収穫を堪能させていただきました。
茅野に移り住んで2年半ですが、天然茸の茸狩りは初めての経験です。
聞いた事も見た事もない、沢山の種類の茸が穫れるとは、本当に驚きです。
本当に味噌仕立ての鍋で食べる、天然茸は味と歯応えがたまりませんね。

また、樹木についても楽しみながら勉強も出来ました。

また参加させて頂きます。



一般参加 下諏訪町 I.T

秋の樹木ときのこの観察会

 はじめての参加で県林業大学校講師の大木先生とご一緒出来る という事でとても楽しみにしていました。
 駐車場から広場に向かってさぁスタートです。
 この木は「カスミザクラ」。エドヒガンザクラの枝垂れたのが 「シダレザクラ」です。これは「カラハナソウ」花芽は天ぷらに すると美味しいです。この木は「ヌルデ」虫こぶをゴバイシ(五 倍子)といってタンニンを多く含むので草木染に使います。・・・ ・・・・次から次と先生のお話が続く。
 ここ吉田山の頂上付近に立派な「ウダイカンバ」がある。屋久島 の縄文杉とまでいかなくも吉田山に「昭和鵜松明樺」(ショウワウ ダイカンバ)ありと歴史を重ねていってほしいと思いました。
 さて、次はお楽しみのきのこ。
 きのこは落ち葉を嫌い、木の根につくという。ありました、ハタ ケシメジの群生。ジコボウ、ナラタケ、シロヌメリ、カサの一部が 緑色したハツタケ、スギタケにホコリタケ、とっても可愛らしいカ サタケ、沢山採れました。
 池の付近からいい匂いがしてきます。大きなおなべに野菜がグツ グツ煮え、きのこを待つばかりに用意されていました。
 先生にきのこの鑑定をしていただき「大きのこ汁大会」です。
準備していただいた皆様に感謝し秋の味をたっぷりいただきました。
ご馳走様でした。

2012.10.7