活動実績報告


森づくり講習会[10月3日 森づくり部会(茅野市 農林課との共催行事)]

対象: 会員、及び一般市民    場所: 市民の森 吉田山

「森林が生み出す多様な恵みを生かしながら限りある大切な資源を有効活用しよう」
をテーマに、以下の講習会を実施しました。
< 間伐材を利用したウッドチップづくり >
 チッパー(樹木粉砕機)を使ってウッドチップ作ります。
 作ったチップは希望者にお分けしました。
< 森の恵みで花炭づくり >
  森で見つけたどんぐりや松ぼっくりなどを使って花炭を作りました。
  部屋のインテリアや消臭剤として利用できます。

参加者 14名

トピック

花炭づくり

■ 花炭の材料を集めます
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• 近くの自然観察路を巡って、松ぼっくり、イガつきの栗の実などを集めてきました。
• その他、炭化するものであれば何でも良いので、形の面白いナナカマドの実や、胡桃なども試してみました。

■ 材料を加熱します
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• 集めた材料を、空き缶に入れアルミ箔で蓋、あるいは、アルミ箔で包んでスチール製の菓子箱などに詰めます。 ガスや水蒸気を抜くための穴を空けておきます。
• 素材によって炭化する時間が違ってくるので、同じ材料同士入れるのがポイントです。
• 炭火の中に入れ熱します。しばらくして缶の穴から煙が出なくなったら出来上がりです
(5分〜10分ほど)。 よく冷ましてから取り出します。

■ 出来上がり
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• 炭化の化学的メカニズムは、本格的な炭焼きの場合と全く同じです。
• 栗の実は火に入れるとはじけます。(でも食べると、とても甘くて美味しい栗でした)
• 完成品はとても軽くて壊れやすいので(特に栗のイガのトゲなど)、お持ち帰りの際は注意が必要です。


ウッドチップづくり

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• 市民の森の間伐材からウッドチップをつくりました。 檜(ヒノキ)の細い幹や枝葉の部分を材料にしました。 エンジンを動力にした樹木粉砕機の中に、幹や枝を投入すると、細かく砕かれ、射出口より勢いよくウッドチップが吹き出します。
• 大量に出来上がったチップは、希望者にお持ち帰りいただきました。庭や家の周囲のアプローチなどに撒かれる方が多いようです。



ランチタイム

お昼には、豚汁をつくって、皆さんと一緒に頂きました。
ちょうどキノコのシーズンが始まったところ、近くの森の中を探索したら、 なめたけ、くりたけ、じこぼうを見つけました。早速キノコたっぷりの豚汁になりました。

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なめたけ

くりたけ&じこぼう

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火力は、市民の森自家製の炭

青空の下のランチタイム



その他に

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<東屋の下での作業>
今年「市民の森をつくる会」のお力で、
間伐材を利用した立派な東屋が建ちました。
てっぺんにいるのは熊鷹(の彫り物)です。

<駐車場から続く自然観察路>
今回作製したウッドチップを、下の小川の
橋まで敷きつめました。

参加者の声

一般参加 小野寺 八郎

「森づくり講習会に参加して」
東京から蓼科に居を移してから、はや一年強が経ちました。 口の悪い都の友人共が、「なーに冬を越せても、そのうちに尻尾まいて帰ってくるぜ!」 と思っていたようですが、妻共々すっかり蓼科の地が気に入り、東京のネオン族の友人 達が呆れるような元気印の二人です。

敷地の切り倒した約15本の大木の代わりに、この3年間で大小ザッーと40本の木々を植え、 その中には土着の先住木を凌ぐ高さまで成長した木も出て参りましました。 ゴマンとある掘り出した石にて積み石を重ねて庭のアクセントとし、猫の額の家庭菜園も いよいよ稼働開始です。 妻はガーデニングにゾッコンで、季節季節の花々が咲き乱れるコーナーも出来るように なりました。なかでも薔薇は特にお気に入りの様で、春から約30株のオールドローズを植えて、 この秋も美しく芳しい薔薇三昧の日々を楽しんでおります。

そんなカントリー生活の中、10月3日市民の森にての講習会に初めて参加できました。 当日は八ヶ岳ナイトウオークに、東京から娘とその連れ合いと一緒に参加する予定でしたが、 突然の妻のギックリ腰発症でキャンセルとなり、この講習会に小生のみ申込みました。 とうに締切は過ぎておりましたが、ご親切にも快く参加OKとのことで、当日朝は雨交じりで したがなんとか9時の集合時間に現地到着致しました。

自前の庭設計で、サイズは60センチ幅でレンガで囲った通路をつくりました。下に除草シート を貼って、その上にチッパーを敷き詰めたフカフカの庭巡りの通路です。 ベルギー製レンガの運搬だけで、センターとの間で軽トラ二往復したぐらいの代物で、昨年 の苦労も懐かしい想い出となってます。 このチッパーがヘタってきましたので、どうしたら調達できるの か?どのようにつくっているのか? 気になってましたが、この催しはドンピシャリで早速の受講となりました。

講習会の翌日に、檜チッパーの芳香に包まれた新通路が完成し て、大満足の受講結果となりました。 バリバリ轟音をたてチッパーを作り出すm/cを見た のは始めてで、プロのスタッフの手際良い操作 に、おっかなびっくり木々を挿入すると、あの美しいチッパー吹雪が見る事が出来ました。 適度な緊張と労働の結果、腹ぺこになった全員に美味しいキノコ入り豚汁を提供いただき、楽しい 講習会は終了しました。

場面変わり、いま胡桃と野花草の花炭がチョコンと玄関の飾りもの台に鎮座してます。 もっと時間かかった花炭づくりも、更なる楽しさで、収集した栗の缶入り炭焼きはワイルドにして美味 でした。

そのなかでも当日もっとも印象に残ったのは、市民の森での雨あがりの素材収集のウォーキングと 参加メンバーとの交流でした。 短時間でしたが渓流に沿い自然いっぱいの道のりは、今まで体験したトレッキングの中でも極上で、 高遠ブックフェアーで購入した村上春樹の「 海辺のカフカ  」の森を彷彿させてくれました。 道すがらの散策、そして会食のメンバーとの雑談に、参加された方々の人柄の良さを深く感じとれました。 帰宅して、妻に「信州茅野に来て本当に良かったね」と語りました。

2009.10.3