森づくり市民講習会(市農林課林務係との共催事業)
〜森の恵みを有効活用しよう〜
[森づくり部会]
日程: 9月29日(土) 午前9時〜午後3時
場所: 市民の森(吉田山)駐車場
参加者: 38名(スタッフ参加13名)
茅野市農林課林務係と共催で、薪づくりの講習会を開催しました。
参加者の方々に吉田山の間伐材(広葉樹)を集材、チェーンソーで玉切りし、薪割り機で薪を作る一連の作業を体験していただきました。
集材では、参加者の軽トラと農林課の2トントラックを利用し大量の材(13.6㎥)を集めることができました。
今回は4台の薪割機を用意しフル回転した結果、効率よく薪をつくることができました。
出来あがった薪は参加者に等分に分け、お持ち帰りいただきました。
一般参加 茅野市 R.M
感想
朝からすつきり晴れた秋空に恵まれ、集合場所の吉田山へ向う気持も軽やかに出かけました。現場には男性の方が多くその中に女性が数人ではありましたが頑張って教えていただこうと決心しました。
リーダーから今日一日の予定説明があリグループに別れて作業が始まりました。といってもチェーンソーの使い方、刃のとぎ方、玉切りの仕方、薪割り機の使い方、どれも不慣れな仕事で始めは戸惑うことも多く緊張しました。でも熱心な先輩諸氏のご指導で少しずつ薪の山の出が仕上がって行きました。
体を使つての作業は大変楽しく、出来上がった薪は参加者全員で分けて家に持ち帰りました。次の機会にも参加して「ストープの薪は私が調達したのよ」と家族に自慢することにします。
会員 石田豊
カントリーにエントリーして
私は、昭和26年(1951年)の生まれで、いわゆる団塊世代の末弟?!くらいの世代です。
その世代は、戦後復興が進む中で、比較的に物質的には恵まれ(私は横浜生まれの横浜育ちで、普通のサラリーマンの家庭でしたのでそれほど裕福ではなかったが、右肩上がりの世の中で夢はあった)かつ、まだ自然の残る環境で育ちました。
団塊世代は、多い人口の中で競争しながら育ち理屈っぽい。とか、人口が多いという消費力が経済成長の側面で重要視されますが私として注目したい心情が2点あります。
@1つは、自然環境を実感しながら育った。ということ。
団塊世代全員が自然に興味を持っていた?!とは思わないが昆虫採集少年、植物学者少年、田んぼや川でどじょうや小魚を追い回すなど(現在のように遊び道具が少なかった)、身の回りに自然が豊富にあった。
私は、結構な昆虫採集少年で、川や池、水面があれば覗き込んで魚をさがすタイプだった。
Aもう1つは、科学の進歩にまだ夢を持っていた。ということ。
戦後から20年くらいは、『昨日より明るい明日』という進歩に対する
夢があった。『明日という日は、明るい人書くのよ。♪♪』という歌もあった。
そういう世の中での、科学、科学技術の進歩というのは、生産性を上げる。という側面だけが見えていて、科学にも夢があった。
私は鉄腕アトムが好きだった。
私が育った時は、上記2点で、心豊かに育つことができた。が、時代が進むと、実際には、ことはもう少し複雑である。ことが明るみに出る。
身の回りにあった自然は、横浜の郊外では、雑木林が住宅地に変わり、田んぼには農薬が撒かれて、どじょうや昆虫は減少する。
私自身は、理系ではなく文系で、マーケティングや広告関係に進んだのだが、日々のニュースで、公害問題など、生産性を上げる。ということの裏には、科学技術も使い方次第で、善にも悪にもなる。ということが明らかになる。
もう1つ団塊世代に良くあるパターンだが、私も学生時代には過激なことまではしなかったが、左翼的リベラルにくみするタイプだった。
そこで若い時から、都会の中での浪費的生活をしていながら夢としての『カントリーライフ』を志向してきた。
『田舎暮らしで、薪ストーブがあって、犬を飼う。』というのが、30代40代の頃の夢であった。
反面、田舎における経済的な自立を実現する技術例えば、農業を習得する、とか、木工クラフト(僕の友人に高山のオークビレッジを立ち上げる時に参加していた男がいるが、聴くとそれはそれで難しいらしい)、陶芸などなどの技術がある訳でもなく、余裕のある財産がある訳でもなく。田舎暮らしは夢でしかなかった。
そこで都会生活で身を立てながら、趣味としてフライフィッシング、アウトドアライフなどに興味を持って過ごしてきた。
また、それらの専門書を読むつながりで、エコライフ、スローライフに関する書籍もある程度、趣味的に読んできた。
最近読んだ本で面白かったのは
@『ぼくはお金を使わずに生きることにした』マーク・ボイル 著
吉田奈緒子 訳 紀伊国屋書店刊
「食」と「エネルギー」を自給して生きる。体験記
A『真っ当な野菜、危ない野菜』 南清貴 著
ワニ・プラス 刊
日本で栽培されている野菜の90%が、F1種子だということ。
B『イタヤカエデはなぜ自ら幹を枯らすのか』 渡辺和夫 著
築地書館 刊
樹木の多様性と樹種ごとの生き残り戦略。36種類の樹木を紹介しながら植物が生きる。ということ、光合成と呼吸の効率。常緑樹と落葉樹の構造の違いとなぜそういう構造にしたかの戦略
先駆種と極相種の違い、対陰性の違いと種子の構造の違い。などを、それぞれの樹種によっての生活史として説明していて非常に興味深く読めた。
まあその他、田舎暮らし、反原発、エコロジー関係の本は多数あるが。
今年になって、昨年まで勤めていた塾講師を辞して時間に余裕ができて当地にエントリーしました。
夢に思い描いていた田舎暮らしなのに、今のところ、静かな生活をママゴト的に過ごしているだけで頭の中の理想としての「ああもしたい、こうもしたい」はできていないし、田舎暮らしを豊かにするための本来するべき細かな仕事もできていない。
間伐材の薪づくりイベントに参加しての印象は、参加者は、想像していたことだけれども、結構高齢者が中心になっているんだなあ。
ということ、林業作業の実際は、こういうことだろう。と納得できる側面とたぶん、時季や継続的な作業としては、もっと厳しい局面があるのだろう。
ということが、垣間見えた気がした。
なにぶん、自分自身の体力的な衰えを強く意識した。
田舎暮らしでは、健康でいることが絶対条件だと思うので、健康診断には行くようにしよう。と思った。