月例観察会  (H24年度)


  毎月1回の、市民の森を散策し、楽しみながら、生態観察をしよう! という会です。
今年は、仲間を増やそうと一般募集を行いスタートします。


2012.4.10 

  昨年、会員のみで毎月4,5人で実施してきた月例観察会を、今年は初めての試みとして一般の方にも、「楽しみながら生態観察」と呼びかけました。10人ぐらいだろうとの計画でしたが、主催者もビックリの32人の応募がありました。
 この観察会は、講師をお呼びして説明を聞くという会ではなく、市民の森に関しては少し先輩である会員の案内で、参加者みんなで市民の森の自然を楽しみ、みんなでお宝を探し、みんなで調べ、みんなで情報を共有する。そして、森や動植物を守るとはどういうことかみんなで考えて行くという会です。

月例観察会 班1

月例観察会 班2

  第1回目から参加した皆さんが主旨を理解し、蝶に強い方、地元の情報をお持ちの方など、活発に発言があり、「みんなで・・・する」会が実現できそうです。
 それにしても参加者は地元の方が少なく移住して来た方が大半を占めています。市民の森の観察会を通してこの土地の自然を知りたいと意欲満々です。スタッフはこれから11月まで、体力勝負になりそうです。

月例観察会 4月のまとめ(PDF:906KB)  アンケートまとめ(PDF:128KB)


2012.5.8 

 今回も天気に恵まれ、参加者は20名、2班に分かれて1班は沢沿いの小径→南コース→池、2班は駐車場→野鳥の小径→池を使用し、池のほとりで昼食をとり、帰りは使用コースは交代です。
 5月初旬は若芽の季節、そしてスミレの季節。今回観察したスミレはタチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、アケボノスミレ、サクラスミレ、マルバスミレ、アカネスミレ、ホコバスミレ、ニョイスミレの8種。
 昨年、左前翅が欠損していて飛べないオオムラサキを南コースで発見したため、食樹のエゾエノキを捜していましたが、参加者の愛蝶家が難なく見つけました。今年7月、是非オオムラサキが飛び交うのに出会いたいものです。
 次回は6月19日(火)に実施予定です。

アケボノスミレ サクラスミレ  アカネスミレ
アケボノスミレ サクラスミレ アカネスミレ

月例観察会 5月のまとめ(PDF:630KB) 


2012.6.19 

 天気予報では、台風接近中で午前中は曇で午後から雨です。迷いましたが、決行に決めました。しかし、家を出る頃には、ポツリポツリ。しかし、駐車場に集まった皆さんは、雨天の装備万全でやる気十分です。
 霧雨レベルの雨なので午前中で終了を目標に、観察ルートを南コース池までの往復にしました。今回は、植物と昆虫の連鎖を一つのポイントとして観察を進め、その例としてサワフタギにはガイドブックの表紙を飾ったシロシタホタルガの幼虫が観察できました。

月例観察会 観察 月例観察会 休憩

 雨ならではの緑に煙る森の散策を楽しみ、駐車場に戻ったのが12時半。解散後、せっかくお弁当を持ってきたのだからと駐車場の四阿でお弁当を広げる方もいらっしゃいました。

月例観察会 6月のまとめ(PDF:534KB) 


2012.7.10 

 梅雨の中休みか天候にも恵まれ、18名の参加で2班に分かれて駐車場→頂上広場→池→駐車場というコースを観察しながら巡りました。頂上広場では樹上でホオジロがお出迎え。季節がら、いろいろな毛虫、芋虫に出合い、頭の上からクスサンの幼虫がボタ、ボタ落ちてきたり、池のトイレではガイドブックに掲載されたアカスジキンカメムシの大群に出会ったり、まさに、自然豊かな市民の森でした。
 今回は第1回から同定できずに宿題となっていた植物が花をつけ、ミドリヒメザゼンソウと同定できました。下右の写真の植物です。写真内の1円玉と比較してみてください。
 前回から注目しているオオムラサキとの出会いがなかったのは残念でした。

月例観察会 観察 ミドリヒメザゼンソウ

後日談:
 同じ株にもう一つ花芽があったので、16日にもう一度花を見ようと出かけました。 しかし、付近が掘り返され影も形もありませんでした。荒らし方から、イノシシのようです。 ヒメザゼンソウはサトイモ科で、花の割には地下茎は太くなるそうですから美味しい夕餉になったのでしょうか。

イノシシ堀跡

月例観察会 7月のまとめ(PDF:737KB) 


2012.8.21 

 朝から素晴らしい快晴。好天に恵まれ予定通り月例観察会を実施しました。今回は夏休みでもあり12名の参加でした。

 日向の暑さは厳しいですが、日陰は涼しく、経路を短縮することもなく頂上広場経由で一周しました。木陰での昼食は心地よく、話も弾み、親睦も深まってきたようです。

月例観察会 観察

 今回の最大のトピックは、エゾエノキの枝、葉にオオムラサキの卵が観察できたことです。サナギ、成虫は観察できていなかったので諦めていたのですが、24個の眼で入念に観察した成果です。市民の森でオオムラサキの命のサイクルが確実に営まれていることが分ったことは収穫でもありましたし、大きな感動でした。
そしてまた、市民の森の観察植物リストになかった植物との出会いもありました。
・シデシャジン(四手沙参)(キキョウ科シデシャジン属)
・ミゾホオズキ(溝酸漿)(ゴマノハグサ科ミゾホオズキ属)
まだまだ、未観察の植物がありそうです。今後の観察も楽しみです。

月例観察会 8月のまとめ(PDF:498KB) 


2012.9.11 

 天気予報は午後から雨。午前中に頂上広場までは観察したいと16名でスタートしました。 今回はポイントとして実とタネに着目しました。多田多恵子さんの「木の実とタネ ハンドブック」を参考に、タネの散布方法、風散布、重力散布、自動散布、動物散布など、実際のタネを観察しながら、みんなで学びました。エイザンスミレの閉鎖花も観察でき、したたかな植物の生き残り戦略を、みんなで実感できました。

アケボノソウ

 今回のトピックは頂上への散策路の側溝沿いに、花弁の模様が独創的なアケボノソウが増えていること、エゾエノキの葉の上のオオムラサキの2齢幼虫を見つけたことでしょう。

 頂上手前であやしい雲行きになってきたので、今回の観察は頂上までとしました。 駐車場で、降りそうで降らない天気に、悔しがりながら、皆さんで昼食を食べて解散にしました。

月例観察会 観察

月例観察会 9月のまとめ(PDF:481KB) 


2012.10.16 

 天気は快晴。それでも森の中は肌寒く、皆さん寒さ対策をしての散策です。カスミザクラ、ウワミズザクラの紅葉が見頃で落ち葉の風情を楽しみながら、沢ぞいの小径、そして頂上から中央コースを池へと巡りました。

月例観察会 観察

 途中、オオムラサキの卵を見つけたエゾエノキの葉に幼虫を捜しましたが、残念ながら見つかりませんでした。やはり、生存率は低いのでしょうか?見えないところで、生きていてくれることを期待し、次回は根元の越冬地を捜すことにしました。
 頂上広場の藪の中で、たくさんのリンドウが観察できました。

 中央コースの間伐で明るくなった傾斜地にリュウノウギク(右写真)が満開で、年々、増えているようです。
 そして、池のほとりのセンブリも消えたかと危ぶんでいましたが10株くらいはありそうです。

リュウノウギク

月例観察会 10月のまとめ(PDF:441KB)


2012.11.13 

 晴れてもじっとしていると寒い日です!

月例観察会 観察

 風がない陽だまりはホットする暖かさ。陽だまりを求めながら、17名の参加で森を巡りました。
 昼食は池の畔、エネルギーを補給したら、すぐに午後の部。2時半の終了にしました。


 今回のトピックはオオムラサキの幼虫との出会いです。この季節になると葉の色で見分けやすくなるエゾエノキ数本で11頭の2齢幼虫が観察できました。まだ、体の色が緑のもの、そして茶色のもの、両方観察できたのもうれしいことです。

オオムラサキ幼虫

 今回で今年度の観察は終了します。観察の纏めは別途お知らせいたします。月例観察会は来年度も継続予定です。今年度の成果を踏まえて、また一歩前進するよう、ただ今計画立案中です。ご意見、ご要望などありましたら、担当までお寄せください。

月例観察会 11月のまとめ(PDF:515KB)

アンケートのまとめ(PDF:231KB)

2012.4.10