2018.4.17
今年の市民の森の芽吹きは例年より早く、昆虫たちも戸惑っ
ているでしょうが、下見日は絶好の観察日和。越冬タテハ類やスプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれるミヤマセセリやツマキチョウ・コツバメなどに混じり、
暗青色の小さなシジミチョウがチラチラ飛び回り、湿地面や獣糞にストロー(口吻)を伸ばして、ミネラルなどを補給していました。 |
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スギタニルリシジミ |
この「今、市民の森は!」というタイトルで、事務局だより毎号に連載しています。 |
2018.4.17
今年の市民の森の芽吹きは例年より早く、昆虫たちも戸惑っ
ているでしょうが、下見日は絶好の観察日和。越冬タテハ類やスプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれるミヤマセセリやツマキチョウ・コツバメなどに混じり、
暗青色の小さなシジミチョウがチラチラ飛び回り、湿地面や獣糞にストロー(口吻)を伸ばして、ミネラルなどを補給していました。 |
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スギタニルリシジミ |
2018.5.15
5月の観察会は好天の中、横河口スタート。付近を飛ぶツマキチョウやスジグロシロチョウに混じり、ひと際ゆったり飛翔する大きめなシロチョウが目を惹きますが、れっきとしたアゲハチョウ科のウスバアゲハ(ウスバシロチョウ)です。 |
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ウスバアゲハ(ウスバシロチョウ)♂ |
2018.6.14
6月は仮設トイレの掃除当番でした。生憎の好天?で、汗を拭きつつの作業の合間の水車小屋付近で、ちょっと羽ばたいては滑空する独特の飛翔をするチョウを見かけました。 |
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ミスジチョウ |
2018.7.17
観測史上最も早い梅雨明けで、標高千メートルを超える市民の森でさえ茹だるような暑さの中の観察会は死の行軍。 |
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シロシタホタルガ 開長5~5.5㎝ |
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2018.8.14
8月の観察行は酷暑対策上、木陰の林間コースが理想だけれど、薄暗い林中は虫影も少ない。
それでもちょっと開けたススキなど生えた明るい草地にさしかかれば状況一変、茶色い中型のチョウが飛び出します。
正体は夏の草原の常連さんのジャノメチョウです。平地から高原まで幅広く生息していますから、虫嫌いの諸兄もきっと目にした事はあるはずです。
こげ茶色に蛇ノ目の班紋では渋すぎて印象が薄いですが、人間に注目されずに生きられるのは、チョウとして幸ですね。 |
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ジャノメチョウ 開長6㎝ |
2018.9.18
秋のそよ風が渡り始めた観察路は、ヒョウモンチョウ類やキノコ類との出会いで忙しいが、
路脇の草叢に落ちている大型のガ(ヤママユの仲間)が目につき、なかでもクスサンは多く、♀の胴体部は太く重たく、とても飛翔出来そうには見えません。
成虫の外にも、初夏にクリの木を丸裸にする長毛で青白い8㎝くらいの幼虫や、冬期に枝先のこげ茶の網目状の繭殻も見かける機会が多いです。
諸兄のなかには少年期に、クスサンの幼虫の絹糸腺から釣り糸を作った経験者もいると思います。 |
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クスサン ♀ 開長10~13㎝ |
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2018.10.9
10月に入るとムシ達の気配も無くなって来ますが、久しぶりの北コースでテンションを高めつつ前進、池近くの湿地帯を抜けようとする時、変な飛び方をする中型の茶色いガ?がススキの根本に潜り込んだ。ひょっとして・・・予感が的中。この森で初記録のクロコノマチョウとの出会いでした。翅を閉じて留まるとまるで枯葉、絵に描いたような見事な擬態です。前翅表の大きな変形蛇の目紋と、翅外縁の一部が尖るのが特徴で、ジャノメチョウの仲間です。 |
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クロコノマチョウ 開張7.2㎝ |
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2018.10.30
猟期が近づいて来た今季最終回の下見行は、さすがに生き物達も肌寒さを感じ始めたのか、ほとんど気配が消えています。晩秋の林道を越冬に入る直前のタテハチョウ類が飛び交うシーンも無いまま、やっと頂上広場でモンキチョウを確認し、池では鴨類やオオアオイトトンボ・オオルリボシヤンマの産卵を観察、最後は四阿のテーブル上で辺りを睥睨するオオトビサシガメ(日本で最大のサシガメ)です。 |
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オオトビサシガメ ♀ 体長27㎜ |
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2018.12.26
★今、市民の森は冬休みなので、今年出会った虫を紹介します。 |
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横河口のシンボル的樹木サイカチの小枝に、整然と産み付けられた卵。そこからバタバタ孵化している虫を発見。卵の形状から、アオクチブトカメムシと同定。足繁く通うが、成虫には会えなかった。 |
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2018.12.26
★今、市民の森は冬休みなので、今年出会った虫を紹介します。 |
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長いヒゲ(触覚)、メタリックな輝きを持つ翅、写真の昆虫は何者でしょう。わかりますか? |
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2019.2.27
★今、市民の森は冬休みなので、今年出会った虫を紹介します。 |
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ヤゴの懸垂 |
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2018.7.17沢沿いの小径で、ヤゴの抜殻は頼りない極細の小枝に前足だけで風に揺れていました。まるで懸垂しているみたい。 |
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私たちは、このような活動を通じて人と森林との新たな関係を作り出し、豊かな森林を次世代にバトンタッチしたいと願っています。