R01年度 事業計画・報告

事業報告

2019.6.9

炭焼き体験講習会

~吉田山の間伐材(ナラ)を利用して 炭づくり~    [森づくり部会]


日程: 6月9日(日)9時00分~ 6月23日 12時
場所:  茅野市 市民の森(吉田山)しなのがま
参加者: 延べ52名(一般参加者 延べ9名)

 “しなのがま”に炭材997kgを入れ、火入れしたが、その後、煙道温度が60℃前後で、殆ど上昇しないため、11日、一端、焚口、煙突を密閉し、窯が冷える16日に窯内部の点検を行った。
確認したところ、弘法口に小枝が詰まっており取り除いたのち再度火入れし再開。その後は順調に温度が上昇し、17日に窯止めして23日に窯出しという、長い工程になった。

トピック

事前準備 6月4日(火)

吉田山各所に置いてある炭材(ナラ)を“しなのがま”横に運びました。 昨年度の間伐材で炭材に利用できる材を集材。直径10cm程度の理想的なナラ材の確保が困難になって来ているので、少し太めのナラ材(15cm程度)も集材し、45cmの長さに玉切りし、さらに半分にヨキで割って利用します。
炭材は軽トラ3台分で、今年は窯床に敷く枝木の集材も忘れず集めました。

炭材
少し太めのナラ材を集材

窯入れ、火入れ 6月9日(日)

“しなのがま”に炭材997kgを入れました。
会員のお子さんも参加され炭材を運ぶお手伝をしてもらいました。
着火は、今年も一般参加者の女性にお願いしました。
少し雨模様のためピザ窯を製材場所跡の屋根の下に設置し、火入れ後ピザで昼食。

窯入れ
太いナラ材で40cmに玉切って
さらに半分に割った材を投入
窯入れ
今年から短管を使って
窯の横腹を押さえた
火入れ
毎年 一般参加の女性の方に
火を点けて頂く

窯止め中止 6月11日(火)

煙道温度の上昇が遅かった。今回は太めの材、また比較的真っすぐな材で窯の中にギッシリ詰められ、1トンに迫る過去最大量のため、自燃が例年より遅れると想定していました。
しかし、煙道温度が60℃前後で殆ど上昇しない。経験者の方々と相談し、平成24年度の弘法口(煙突直下の窯の床の排煙口)に木の葉が詰まりタールが付着し排煙が不十分だった時の煙道温度データと同様の遷移のため、急遽、焚口、煙突を密閉し、窯が冷える16日に窯内部の点検を行うことにしました。

煙道も密閉 6月13日(木)

12日、13日と煙道温度が55℃でさがらないため、煙道も赤土で密閉し空気を遮断しました。

焚口
焚口をふさぐ
煙道
煙道を密閉

火入れ再開 6月16日(日)

弘法口を中心に生焼けの炭を出し、確認したところ、弘法口に写真の小枝がはさまっていました。 鋸で切って外し、12時頃再度火入れし、再開。

小枝

窯止め 6月17日(月)

煙道温度が上がり始め、11時には260℃になり、12時に窯止めしました。

窯出し 6月23日(日)

窯の中の温度が高く、焚口側の炭が燃え出したので、バケツ3杯の水を掛けました。
さらに、天井の排煙口を開け、熱を逃がしました。
10時50分 炭出し終了。しなのがまの後片付けを行う。
昨年と今年の出来立ての炭を利用してBBQ。会員の自家製パンにサラダ、牛肉を挟み美味しく頂き、完売でした。

炭焼き結果

全ての炭の重量を計測し並べた所、昨年と比較し、一山のボリュームは、ほぼ同じ。
粉炭が多く、炭は、やや柔らかくもろい。
木酢液は、2ℓ/人を分けて、お持ち帰り。
 ➢炭材:997kg
 ➢炭 :160kg(粉炭を入れると170kg)
 ➢製炭率:16%
 ➢木酢液:2.5缶(45ℓ)

分配

今年の炭焼きは、太めのナラ材利用や、弘法口の敷枝(小枝)設置の課題が残り、来年に向け、対策を取りたいと考えていますので、会員皆様のアドバイスをお願いします。

私たちは、このような活動を通じて人と森林との新たな関係を作り出し、豊かな森林を次世代にバトンタッチしたいと願っています。